チュンチュン・・・
「ンじゃ、いっただっきまーす」モグモグ
「・・・」
「のう、なんじゃコレは?」
「何ってサンドイッチに決まってンじゃねェか」
「・・・余には、ただのパンに何か適当に塗りたくっただけのものに見えるが?」
「ウゲホッ!ゴホッ!!」
なんと!図星だった!
「それが旨ェンだよ!ンだ!?私の作ったモンにケチつける気か?」
「ケチだなんて、とんでもない。随分と貧層だなぁと思っただけじゃよ?」
「文句は食ってから言え!」
「ハァ・・・それもそうじゃの」パク・・・
「・・・お?案外美味いのぉ」
「だろ?」
「へー!アンタって料理上手なのネ!」
「ま、余の同居人なのだからこれくらいはできないといけないがの」
「アラ!魔王様ッタラ!なんだか誇らしゲ~~♪」
(無視無視・・・)
「なァ、ちょっと聞きたいことあンだけど」
「なんじゃ?」
「あの犬小屋何」
「・・・自由に使って良いぞ」
「あァ?」
同居人に必要だと思って置いといたで~(^0^)
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「おい、ここらって図書館とかあンのか?」
「あることはあるぞ。そうじゃな、少し街へ出ることなるが」
「スーパーとかは?」
「ああ、それも近くに・・・なんじゃ、でかけるのか?」
「買い出しと、ちょっくら料理の本を借りにな」
「だから、今日は帰り遅くなるわー」
「ずるい!余も行く!」
「オイオイ・・・遊びに行くわけじゃねェぞ」
「むしろつまんねェぞ?退屈だぞ?やめておいた方がいいぞ?」
(せっかく一人でプラプラできるチャンスだっつーのに!コイツのお守デーになっちまうじゃねェか!)
同居人は魔王様のことを早くもうざがっていた!
「退屈だとかそういう問題ではないだろう?そちだけでは場所もわからぬではないか」
「地図書いてくれよ」
「絵は苦手じゃ」
「じゃ、ネットで地図探してプリントアウトしてくれ」
「ぱそこんは今、故障中で使えぬ」
「じゃ、スマホで・・・」
「故障中じゃ」
「オイ!この家の電子機器脆すぎだろ!ふざけんなよ!」
「ククク・・・残念じゃったの。じゃ!行くぞ!」
「・・・チッ」
(ま、でもまた「一緒に連れてかないとクビだ」とか言われて連れてくハメになるンだろうし・・・)
(しゃーねェか・・・)
「余は先に箒で行くからの、そちは後から適当について参れ!」
「ハァ!?」
アーッ!魔王様が箒で先行っちゃったアッーーーwwww
魔王様をリーダーにしてグループを組んだのでございますが、
タクシーなぞを使わず個々で行くようでございます・・・w
車なんぞ乗らん!箒が良い!という魔王様の魂の叫びでしょうか
「道案内サンキュ。じゃ、借りてくるわ」
(お守はゴメンだっつーの・・・)
「うむ」
「ではその間、余は魔法の練習でもしておるぞ!」
「よし!【物質】(シャード)の抽出に挑戦じゃ!インディグニット リバイヴァー!」
クソ迷惑でございます。魔王様
「・・・あっ」
「豆腐じゃった・・・」
しょっぺぇな
・
・
・
ハッ!
(うわっヤベ!・・・ちょっと中確認するだけが、読みふけっちまってたぜ・・・)
「うへー!もうこんな時間かよ。2時間も経ってやがる!」ガタタッ
「ん?」カチカチ…
「本は借りられたか?」
「えっ・・・あ、ああ」
「そうか」
「では、参ろうか」
「えっ」
「もういいのか?」
「ああ、まだ買い出しがあるからの。サクサク行くぞサクサク」
「そうだけど・・・」
(お守デーかと思ったのに・・・付きあわせちまってンじゃねェか、コレ・・・)
(なンか・・・わりィなァ・・・)
「スーパーは道案内だけでいいぞ。時間かかるし・・・先帰ってろよ」
「そうか」
「・・・オイ」
「何待ってんだよ。私、時間かかるから先帰ってていいって言ったぞ」
「女性を待つのは趣味じゃ」
「なンだそりゃ!」
「・・・アンタって変わってんな」
「ほお?余が変わっているだなんてそちは面白いことを言うの」
「褒めてんだよ」
「あー・・・今日はさ、なンか・・・ありがとな。ずっと付きあわせちまって・・・」
「クス これはこれはご丁寧に」
「・・・これからどっか行くか?今度はオマエの好きなとこ行こうぜ」
「もうすぐ夕食の時間じゃぞ?」
「ウッ・・・そうだな・・・」
「じゃさ、何かしてほしいことないか?私にできることならやってやらないこともないぞ!」
「曖昧じゃな」
「ウッ・・・」
「・・・何でも良いのか?」
「お、おうよ」
「では、余のことを・・・アヤと、名前で呼んでほしい」
「えっ」
「・・・駄目かの?」
「ブハッ!口ごもるから何だと思ったら・・・!ンなことかよー!」
「ンなこと朝飯前だっつーの!」
「な!アヤ!」
「・・・!」
「・・・ありがとう」
「それじゃ、帰るかの。帰り道はわかるな?サイよ」
「・・・お?おうよ!」
(アイツ、ああいう風に笑えるんだ・・・)
「・・・悪くねェじゃん」
To Be Continued…